今回のご依頼

今回お預かりしたのは、サイト経由ではなく知り合いご夫婦からのご依頼品です。
金具がアイコニックな、ヴァレンティノのローファー。
素敵な靴ですよね。
この靴に限らず、定期的に修理をしながら履いていただいております。
修理内容としては、ハーフラバーとトップリフトの交換です。
靴修理の約7割は、実はこの2箇所
当サイトを見てくださる方の中には、靴修理そのものや、修理のタイミングがよくわからないという方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は知り合いの靴をお借りしつつ、靴修理の約7割を占めると言われるハーフラバーとトップリフトの交換時期について、簡単に書いてみようと思います。
ハーフラバーの交換タイミング

まずハーフラバーから。
補強のために張ったのは良いけれど、いつ替えれば良いのか分からない、というご相談はよくいただきます。
主に注視するのは、つま先とラバー中央部の2箇所です。
つま先は前足部の中でも最も負荷がかかりやすい箇所で、摩耗したりラバーが剥がれてきたりします。
剥がれただけなら、簡易的な接着でも対応は可能です。
ただ、摩耗で薄くなっていたり、元のソールまで削れていたり、ラバーの一部が欠損していたりする場合は、何かしらの修理が必要になります。

次に負荷がかかるのが、ラバー中央部。
歩行時に接地し、足と地面の両サイドからサンドされる箇所なので、摩耗が顕著に出やすいところです。
パターン(ラバー表面の模様)が消えてツルツルになったり、穴が開いてきたりしたら交換のタイミングです。
そこまで摩耗が進んでいると、グリップも効きづらくなりますからね。
トップリフトの交換タイミング

続いてトップリフト、かかとのゴムです。
一枚だけめくって交換できるタイプと、そうでないタイプがあるのですが、今回は前者について書きます。
写真のように、ゴムの外側から摩耗してくるのが正常な状態です。
この摩耗が、その上の積み上げ(この靴の場合はレザー)に差し掛かる前に修理すると、一番きれいな状態を保てます。
積み上げが削れてしまっても修理できるケースは多いのですが、補修跡が目立ってしまう可能性があります。
とはいえ最近は、このライン自体がダミーで入っている一体型のヒールもあります。
よく分からない場合は、写真を撮って一緒にご相談いただければと思います。
交換後の仕上がり

交換すれば、写真の通りです。
真新しいラバーは、こちらとしても単純に気持ちが良いものです。
ハーフラバーとトップリフトは、摩耗したら交換というサイクルさえ守っていただければ、靴の寿命が驚くほど伸びます。

靴の作りにもよりますが、ハーフラバーを張り替える際には、コバもきれいに整えます。
ソールは靴の輪郭を作る部分でもあるので、ここがきれいになると美観的にも全体が締まって見えます。

トップリフトも同様です。
特にかかとはソールの中でも一番負荷のかかる場所なので、帰宅した際などにたまに摩耗具合をチェックしてあげると良いと思います。
基礎修理は靴の健康診断でもあります

ちなみに、こういった基礎修理にお出しいただくことは、靴にとっての健康診断のような役割も持っています。
どういうことかというと、靴をお預かりした際は、まず不具合がないか一周ぐるっと確認させていただいております。
もし修理ご希望箇所以外に気になる点が見つかった場合は、念のため修理のご提案をさせていただきます。
今回はソール付近のアッパー一部に、裂けが見つかりました。
中には、その不具合のせいでご希望の修理自体が行えないケースもあります。
もちろんご予算等もあるかと思いますので、可能な範囲で修理をご検討いただければ構いません。
ただ、何より大事なのは歩行時の安全性です。
細部までしっかり見た上で、お見積りさせていただきます。
料金・納期
料金:
ハーフラバー(レディース・ノーマル) 3,850円
レディーストップリフト(Vibram 5350) 3,300円
※全て税込み価格
納期:約1週間
関連記事は下記リンク先をご参照ください。
forme(フォルメ)レディースTストラップシューズ|ハーフラバーとトップリフト交換で整える基礎修理
Maison Margiela(メゾンマルジェラ)足袋パンプスのハーフラバー補強|たかがハーフラバー、されどハーフラバー
Sergio Rossi(セルジオロッシ)のフラットパンプスにつま先補強|トーラバーで摩耗対策



コメント