オーロラシューズのかかと傾斜板修理

ご存知の方はあまりいらっしゃらないかもしれませんが、当ブログの最初の記事は、私物のオーロラシューズを黒染めした際の内容でした。
個人的にも思い入れのある一足です。
私自身、作業の際に一番よく履いているのがオーロラシューズのミドルイングリッシュ。
脱ぎ履きがとてつもなく楽で、クッションもあり、オブリークトーなので指先も快適。
とにかくストレスフリーなのに、革靴としての味わいもしっかりある。
自分自身でも同じ靴を日常的に履いているからこそ、摩耗の出方や補修のタイミングについては実感を持ってご案内できます。
今回は、そんな私のオーロラシューズよりも履き込まれているであろう一足のかかと修理。
自分が持っているものと同じ靴が修理に来ると、なんだか少し嬉しくなりますね。
純正ソールの快適さと、かかとの摩耗

オーロラシューズの純正ソールは、非常にクッション性の高いスポンジ素材。
この柔らかさが履き心地の良さにつながっているのですが、ゴム素材と比べると摩耗が早いのも事実です。
快適だからついつい履いてしまう。
けれど、履けば履くほどかかとは減っていく…
今回の靴は、かかと部分にはしっかり摩耗が出ていましたが、それ以外のソールにはまだ厚みが残っていました。
このように「かかとのみ摩耗しており、前足部に十分な厚みが残っている状態」であれば、オールソールではなく傾斜板での補修が適しています。
ゴム傾斜板で、摩耗したかかとを補修

今回は、以前ゴールデングースの修理記事でも紹介した傾斜板を使って補修していきます。
傾斜板には、大きく分けてスポンジ素材とゴム素材の2種類があります。
写真手前がスポンジ、奥がゴム。
ぱっと見はあまり違いがわかりませんが…
基本的には、元のソールと同素材を使った方が仕上がりの違和感は少なくなります。
ただし、今回使用するゴム傾斜板の方が耐久性は上。
スポンジソールにアタッチする前提だと、
見た目の自然さや接地感触を優先するならスポンジ。
摩耗しやすい箇所の耐久性を重視するならゴム。
特に歩行時の接地が偏りやすいかかと外側は摩耗が集中するため、あえてゴム素材で補強しておくことで再修理までのサイクルを延ばす狙いもあります。
今回は、スポンジソールに対してゴム傾斜板を取り付ける方法を選びました。
修理後の仕上がり

というわけで、修理完了です。
摩耗した部分に合わせてピンポイントでアタッチするため、仕上がりとしてはゴムが斜めにはめ込まれたような外観になります。
スニーカーやコンフォートシューズのように、トップリフト交換を前提としていないソールに対しては、こうした傾斜板修理が非常に有効です。
成形の自由度が高く、作業者としてもとても便利な修理方法。
ヒールバランスを見ながら調整

アップで見ると、補修箇所がよりわかりやすいかと思います。
ただ貼り付けるだけではなく、ヒールのバランスが大きく変わらないように調整しながら仕上げています。
一番摩耗しやすい箇所がゴムに置き換わったため、しばらくは安心して履いていただけるのではないでしょうか。
磨きと一緒にご依頼いただくのもおすすめです

それにしても、オーロラシューズは少し磨くだけでも綺麗な艶が出ます。
ダイナミックな履き皺と艶感の調和が、とても良い靴です。
以前の記事でも書きましたが、傾斜板修理は金額的にご依頼いただきやすい修理内容。
いやらしい話ですが…配送修理は送料が発生するため、かかとの補修だけでなく、磨きやクリーニングと一緒にご依頼いただくのもおすすめです。
修理屋ではありますが、もちろん磨きもきっちり行っています。
状態に応じて適した修理方法をご案内できますので、お気軽にご相談ください。
関連記事は下記リンク先をご参照ください。
Aurora Shoes(オーロラシューズ)を黒染めで変身させる|脱色~染色、染め変え記録
Golden Goose(ゴールデングース)BALL STAR かかと補修|傾斜板で整えるスニーカーの部分修理

修理のご相談は、Webフォーム または LINE から承っています。
仕上がりのイメージやご希望の仕様がある場合は、写真を添えていただけるとご案内がスムーズです。


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