JM Weston × sacai チェルシーブーツ

今でこそ見慣れてきたモデルではありますが、初めて実物を目にした時は、そのド迫力の外観に素直に驚かされた記憶があります。
クラシックな印象の強いウェストンが、サカイとコラボレーションするという点も、当時はかなり意外に感じられました。
サカイらしさが際立つ独特な構造

後方部を見ると、サカイらしくミッドソールが大胆に後方へ張り出した構造になっています。
ナイキとのコラボスニーカーでもお馴染みの、あのアイコニックなレイヤードデザインを彷彿とさせるディテールですね。
製靴由来のブーツでありながら、スニーカー文脈のデザイン言語を強く感じさせる一足です。
構造的な未知数と補強という選択

当然ながら、このモデルを解体したことはありません。
構造については大方の予想はつくものの、実際にどのような内部構成になっているかは未知数な部分も多いです。
オールソールも理論上は不可能ではないのでしょうが、現実的にはかなり面倒かつ高額な作業になることが想像できます。
そのため今回は、将来的な負担を考慮し、事前に補強を施す方向でご提案しました。
Vibram 2333によるソール補強

今回取り付けたのは、度々ご紹介している Vibram 2333 です。
見た目的にも靴自体が非常に迫力のある作りなので、部材の厚みに負ける印象は一切ありません。
また、元ソールがフラットな構成のため、縫いを入れずとも剥がれのリスクが比較的低く、このブーツとの相性は良好だと判断しました。
もはやここまで厚底の構造になると、レザーソール特有の屈曲性については、正直あってないようなものです。
それであれば、中途半端な薄さの補強よりも、ガッツリと厚みのあるラバーでしっかり守る方が理にかなっていると、個人的には感じます。
仕上がりとデザイン的な親和性

仕上がりも、違和感はほとんどないのではないでしょうか。
先述の通りデザイン的な相性も非常に良く、「元からこういう仕様だった」と言われても頷ける内容だと自負しています。
3段ウェルトというボリュームのある構造も相まって、厚めのハーフラバーがすんなりと馴染んでいますね。
むしろ、一般的な2mm前後のハーフラバーだと、元ソールが厚く屈曲しにくい分、摩耗が早く感じられる可能性すらあります。
安心して履き込める一足へ

これでしばらくは、ヘビーユーズでも安心して履いていただけそうです。
オーナー様には余計な心配をせず、このブーツならではの存在感とお洒落を、全力で楽しんでいただきたいですね。
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