ゴールデングース SUPER-STAR

ゴールデングースの代表作とも言える、SUPER-STARをお預かりしました。
最初に流行した頃、私はまだ高校生だったようで、当時のムーブメントを肌感覚で知っているわけではありません。
ただ、いま改めて見ても「流行」という言葉だけで片付けられない、息の長いスニーカーであることは間違いないと思います。
近年ではZ世代の方々からも一定の支持を集め、2020年代初頭から再ブームといった話も耳にしました。
やはり特徴的なのは、意図的に施されたヴィンテージ風の汚し加工でしょう。
新品でありながら履き込まれたような表情を持つ点が、多くの方に刺さっている理由のひとつだと感じます。
修理を想定していないスニーカーの構造

一般的に、スニーカーは修理を前提として作られている靴ではありません。
構造的にも素材的にも、消耗したら履き替えるという思想が基本にあります。
とはいえ、お気に入りの一足、ましてゴールデングースとなると価格帯もそれなり。
少しでも長く履いていきたいと考えるのは自然なことだと思います。
今回は、摩耗が進んだソールに対し、シート材を一面に貼ることで補強を行っていきます。
Vibram 7120シートによる補強

使用するのは、以前まとめ記事でも触れたVibram 7120というシート材。
高いグリップ力があり、日常使いでも滑りにくいのが特徴。
加えて厚みは4mmと、スニーカーに取り付けても過度な違和感が出にくいバランスの良さがあります。
今回の靴は、かかとやつま先がすでにすり減っていましたが、別素材で穴埋めをして高さを戻すほどではありません。
また、そのような処置をすると、かえってデザイン的にちぐはぐになる可能性もあります。
そこで今回は、元のソールを少し削り込み、なだらかなラインを作ったうえでシートを取り付ける方法を選びました。
仕上がりについて

仕上がりは写真の通りです。
ファッションの主役にもなり得るスニーカーですが、これでしばらくは心置きなく履いていただける状態になったかと思います。

横から見ても、極端な違和感は出ていないのではないでしょうか。
もともとよく考え抜かれたデザインの靴ですから、それを邪魔しないことが何より大切だと考えています。
スニーカーの修理、補強について

繰り返しになりますが、スニーカーの修理可否や最適な内容は、靴のデザインによって大きく変わります。
ご相談をいただくたびに、こちらも毎回頭を悩ませるのですが、そのプロセスこそが修理の面白さでもあります。
可能な限り、機能と美観の両立を目指し、知識と経験を総動員して取り組んでいきます。
スニーカーの修理についてお悩みの際は、ぜひ一度ご相談ください。
関連記事は下記リンク先をご参照ください。
Vibram #7120で滑りやすい靴を改善|ムートンブーツからスニーカーまでの補強事例

修理のご相談は、Webフォーム または LINE から承っています。
仕上がりのイメージやご希望の仕様がある場合は、写真を添えていただけるとご案内がスムーズです。


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