Enzo Bonafé(エンツォボナフェ) ハーフラバー補強|自然な表情を残した仕上がり

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エンツォボナフェというブランドと、その靴の魅力

イタリア・ボローニャに拠点を置くEnzo Bonafé(エンツォボナフェ)。
ハンドメイドによる確かなつくりとクラシックな美しさで知られています。

同ブランドのタッセルローファーは、張り出しのあるコバとロングウィングデザインが特徴的で、シンプルながらもどこか職人の息づかいを感じる一足です。

しかし、どれほど上質な革底でも日常的に履き続けると摩耗が進んでしまうもの。
今回はそんな靴の表情を崩さず、耐久性を補うためにハーフラバー補強を施しました。

ハーフラバー補強という選択

レザーソールのしなやかさをある程度残しながら、摩耗に対しての強度を上げられるのがハーフラバー。
また、滑りにくくなるため、雨の日でも安心して履けるという実用面の利点もあります。
補強というと“修理”の印象が強いですが、実際には靴を長く美しく履くためのメンテナンス。
レザーソールのまま履くことにこだわりがなければ、早い段階で施しておくのが理想的です。

仕上げの考え方

仕上げで大切にしているのは、手を加えたことを感じさせない自然さ。
革底とラバーの境目が段差なく滑らかに整っていると、見た目の印象がぐっと上品になります。

コバまわりも、補強を施した部分とそうでない部分の流れが途切れないよう丁寧に整えました。
色味や艶感も靴全体のトーンに合わせ、まるで最初からそうであったかのように仕上げています。

補強後の印象と履き心地

完成後は、外観にほとんど違和感がなく、むしろ靴そのものの佇まいが引き締まったように感じられます。
革底の軽快さは残しつつ、着地時の安定感が増し、歩行中の安心感も得られる。
靴を育てながら履くという感覚をそのままに、次の季節へつなげていける補強です。

まとめ

ハーフラバー補強は、単なる修理ではなく、靴と長く付き合うための一つの選択です。
摩耗を防ぎながら、靴本来の美しさを損なわないよう仕上げることで、「手をかけるほどに完成していく靴」としての魅力を引き出せます。


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