ビルケンシュトックのボストンをお預かりしました

最近、ビルケンの修理依頼が妙に集中しています。
同業の方なら「あるある」と頷いていただけると思いますが、
なぜか同じブランド・同じ修理内容が同じ時期に一気に来る現象があります。
あれは何なのでしょう…謎の流れのような、妙な連帯感のような。
私自身も約10年前に友人とビルケン新宿で買った「チューリッヒ」を愛用しています。
そのため、ビルケンを見るとどこか肩入れしがちなのは否めません。
もちろん、修理内容が変わるほどではありませんが、“同じブランドを履く者としての少しのひいき目”は正直ある気がしています。
だからこそ、長く履ける形に整えたいと思ってしまうのかもしれません。
フットベッドの削れ

今回お預かりしたボストンは片足だけ極端に削れていました。
ビルケンのフットベッドはコルク製のため、クッション性と軽さを持つ反面、摩耗や欠けには決して強くありません。
「もう少し早くお持ちいただけたら…」
そんな思いが頭をよぎりましたが、オーナー様は海外と日本を行き来されており、修理に出す機会がなかったとのこと。
そのお気持ちはよく分かります。
そういった背景もあり、距離や移動の制約がある方こそ、修理のタイミングを逃しやすいと感じています。
ぜひ配送修理のご相談をお待ちしております。
(ここはしっかり営業です)

フットベッドの補修方法は、正直まだ自分の中で“これこそ正解”が固まっていません。
今回は比較的崩れにくい粒の大きい板コルクから切り出し、削れた箇所を埋める方法を選択しました。
そのままだと色が浮くため、軽く汚し加工を加え、さらに崩れを抑えるための軽いコーティングを施しています。
細かな調整の積み重ねによって、ようやく一つの「面」として成り立つイメージです。
オールソールに選んだ素材 — Vibram 8327 WOODSTOCK

今回張り替えに使用したのは、「Vibram 8327 WOODSTOCK」と呼ばれるソールシートです。
ビルケンのオールソールと言えば、純正ソールかウッドストックの二強。
純正ソールも(この記事の投稿時点では)仕入れ可能ですので、以下をざっくり目安にしていただけると良いかと。
・履き心地を変えたくない → 純正ソール
・純正に近い素材感+摩耗に強さがほしい → ウッドストック
作業中にフィニッシャーで削った感触としても、ウッドストックは粘りがあり、スポンジ素材にしては摩耗に強そうです。
日常的に酷使する方にとっては、多少なり安心材料になると思います。
仕上がりと、履き心地のその先へ

見た目の違和感はほとんどないはずです。
ウッドストック自体が純正の雰囲気に近いため、普段使いの延長として自然に馴染みます。

実は私のチューリッヒもウッドストックで張り替えたいのですが、
10年近く履いているにも関わらず、なぜかほとんど削れていません…
タイミングが来たら、自分の靴でも試したいところです。
オーナー様には、ぜひその後の履き心地をお伺いしたいところ…
“王道修理” をようやく記事に

ようやくビルケンの王道オールソール修理を記事としてお伝えできて、個人的にも嬉しいです。
私自身いちユーザーであり、一足を長く使う楽しさを知る者ですので、ご依頼者様と同じ目線で、自然に修理をご提案できると思っています。
些細な気になる点でも構いません。
お気軽にご相談いただければ幸いです。
関連記事は下記リンク先をご参照ください。
Birkenstock(ビルケンシュトック)ボストン|シャークソールでカスタムオールソール
Birkenstock(ビルケンシュトック)GILFORDの中底交換とオールソール|履き心地を変えない大手術
Birkenstock(ビルケンシュトック)スニーカーソール交換|コルク劣化とオールソール修理の実例

修理のご相談は、Webフォーム または LINE から承っています。
仕上がりのイメージやご希望の仕様がある場合は、写真を添えていただけるとご案内がスムーズです。


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