Birkenstock(ビルケンシュトック)・ボストンをシャークソールでカスタムオールソール

ビブラム7124シャークソールに張り替えたビルケンシュトックボストンの完成アウトソール Blog

ビルケンシュトック・ボストンをシャークソールでカスタム

同じビルケンシュトックでも、スニーカータイプのソール交換事例もご紹介しています。
→ ビルケンシュトックのスニーカー修理事例はこちら

修理前のビルケンシュトック黒レザーサンダルの全体状態

ビルケンシュトックの定番クロッグ「ボストン」。
今回はソール摩耗をきっかけに、修理目的だけでなく“イメチェン”も兼ねたオールソール依頼でした。

ソールを剥がしてコルクが露出したビルケンシュトックの修理前状態

写真には残っていませんが、元はビルケン特有のコルクフットベッドと発泡ソール仕様。
かなり履き込まれており、摩耗も進行している状態でした。

US Vibram #7124 “シャークソール”という選択

USビブラム7124シャークソールの新品パーツ

採用したのは US Vibram #7124、通称シャークソール。
深い山型のリッジが特徴で、グリップ性はもちろん見た目のインパクトも大きく、一定のファンを持つソールパターンです。
今回はいわゆる押縁(テープ状の枠)を使わず、アッパーにダイレクトに貼り付ける構造となります。

立体から型を取り、トレースしてソールを成形

ビルケンの接着面に型紙を当ててラインをトレースしている工程

ビルケンの純正形状は立体的で、ソールのアウトラインも左右非対称。
そのため、ソールを貼ってから削るのではなく、接着面の型をトレース → ソール部材を事前成形 → 張り付けという工程を取りました。

新しいシャークソールを片足に仮当てしてフィッティング確認している様子

立体形状に合わせるため微調節は必須で、見た目以上に緻密さを求められる作業です。

ボリュームと陰影が強調された、引き締まったシルエットへ

シャークソールに交換後のビルケンシュトック完成図(アッパー側から)

完成後のボストンは、ソールの厚みとリッジラインにより、以前よりも輪郭が明確で、視覚的な陰影が強まった印象に。
純正の発泡ソールでは出ない立体感が生まれます。

ビブラムに限らず、ソールカスタムの可能性

ビブラム7124シャークソールの完成後アウトソール面

用途・デザイン・履き心地・耐久性 — どの要素を優先するかで選択肢は大きく変わります。
今回はファッション的振れ幅のあるシャークソールを採用しましたが、よりミニマルな選択肢や、路面特化の配合なども多数存在します。
ソールカスタムは、仕様をオーナー様と一緒に組み立てていくプロセス自体が魅力だと感じています。
自分だけの一足をつくるような感覚で、気軽にご相談いただければと思います。


天井から吊るされた木型が揺れる靴修理工房の一角

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