友人からのローファーカスタム依頼。
スエード素材のローファーをお預かりしました。
軽くて履きやすいローファーは、季節を問わず活躍する定番の一足。
そのぶんついつい履きすぎちゃう…


中底の穴埋めと補強
実はこの靴、中底に穴があくほどの摩耗。

インソールとアウトソールの中間に位置し、両側からプレスされ続けるとこうなります。
このままでは歩行にも支障が出る状態のため、まずは中底の穴を丁寧に塞ぎ、靴としての強度を取り戻します。

接着跡を隠すサイドカバー製作
もともとの接着跡が外側に残っていたため、サイド部分を新たに革でカバーし、自然なラインに整えました。
アッパーと馴染むよう、同系色の革(テクスチャーの特殊な表革)を選んで仕立てています。

軽快さを残したカスタム仕様
今回は「軽快さはそのままに、少し遊びを」というご要望。
軽量でグリップ力の高い Vibram(ビブラム)製カップソールを採用し、
街歩きから少し荒れた路面まで幅広く対応できる仕様に仕上げました。

また、底付け時にはスニーカータイプのラストを使用。
Vibram製カップソールに沿いやすいよう設計されたものです。
テンションを内部からかけ靴の形を崩さず、特に中底にしわが寄ってしまわないようにする役割があります。
仕上がりと印象

黒スエードの柔らかさに、ラバーの力強さを掛け合わせた一足。
軽快でありながら存在感があり、「履きやすさ」と「見た目の新鮮さ」を両立したカスタムとなりました。
なによりローファー×スニーカーソールって今っぽいでしょう?




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