ジョンロブのジョッパーブーツ、アボット

今回は John Lobb(ジョンロブ) のジョッパーブーツ、アボットをお預かりしました。
個人的にジョッパーブーツは、靴のデザインの中でも特に好きなカテゴリーです。
基本的な構造は大きく変わらないにもかかわらず、ブランドごとにディテールの解釈が異なり、それがはっきりと個性として現れるのが面白いところ。
私自身はタニノクリスチーのジョッパーブーツを所有していますが、他ブランドのジョッパーを見るたびに「これはこれで良いな…」と、つい欲しくなってしまいます。
ジョンロブのアボットは、フロントへと自然に流れていくクロスストラップのラインが非常に美しい一足。
……と話し過ぎてしまうので、このあたりで本題に戻ります。
修理前の状態と下地調整について

今回のソールの状態を見る限り、着用回数はそれほど多くなく、全体的な摩耗は軽度でした。
ただし、つま先部分が局所的に擦り減っており、このままハーフラバーを貼ると高さの不均衡が出てしまう状態です。
そこでまず、レザーアタッチメントを用いてつま先の高さを整え、元のバランスに近づけたうえで作業を進めています。
Vibram 2340ハーフラバーとヴィンテージスチール

作業中の写真がないため、いきなり仕上がりの話になります。
ジョンロブのソールは比較的丸みを帯びた形状ですが、Vibram 2340ハーフラバーもヴィンテージスチールもしっかりと沿わせて取り付けています。

接着前には、ソール表面をフィニッシャーでヤスリがけしますが、これはあくまで表面処理。
特別な理由がない限り元の形状を保てるよう、変化を最小限にするよう心がけています。
ジョンロブ特有の注意点:ヒドゥンチャネルの伏せ革

一点、ジョンロブの靴にハーフラバーを施工する際に注意したいポイントがあります。
それは、ヒドゥンチャネルの伏せ革が非常に薄いという点です。
薄いとハーフラバーの張力で伏せ革が引っ張られ、エッジから接着剥がれを起こすケースがあります。
そのため、オーナーさまの了承が大前提ですが、薄い伏せ革を削り落としてハーフラバーを張る方が、後々メリットが出る場合もあります。
冬の装いに寄り添う一足として

この冬の装いの足元に最良な選択のひとつであるジョッパーブーツ。
高品質な靴だからこそ長く履きたい、たくさん履きたいという方はぜひ事前補強をご検討ください。
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John Lobb(ジョンロブ)NASEBY|プレステージラインを尊重したトップリフト交換

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