Hermès(エルメス)パンプスのハーフラバー補強|繊細素材に対応する慎重な施工

ハーフラバー施工後の完成図俯瞰。上品なベージュスエードとHバックルが際立つ。 Blog

Hermès(エルメス)ハーフラバー補強

修理前のエルメスのスエードパンプスを俯瞰で。ポインテッドトゥとHバックルの全体感。

今回は、何の変哲もない基本的なハーフラバー施工です。
ただし靴はエルメス。
レディースのエルメスは特に気を遣う一足で、価格云々ではなく、素材がデリケートだったり、ちょっとしたことでアッパーの色が剥げることもあるため、毎度背筋が伸びます。

今回の注意点

修理前のアウトソール。前半分の摩耗が進み、薄くなった面が見える。
  • つま先のTPUパーツ
    先端に難接着素材のTPUが埋め込まれているため、下地処理と接着管理を丁寧に行いました。
接着剤塗布後、スエードアッパーに付着しないよう青テープでマスキングして作業中。
  • アッパーがスエード
    接着剤が触れると取り返しがつかないため、全面をマスキングし、塗布量と乾き具合を細かくコントロールして作業しています。

仕上がり

ハーフラバー貼り後のソール面アップ。先端ラインがシャープに収まり、段差が自然。
VIBRAM #7373

色の違和感は最小限。
見た目の印象をあまり変えずに、摩耗が出やすい前半分の耐久性とグリップを確保できました。
厚みは1mmの薄手タイプを採用し、エレガントな横顔を崩さないことを優先しました。

まとめ

完成後の横視点。薄手のハーフラバーが横顔を崩さず、ヒールとのバランスも良好。

今回の記事内容は気を遣うという点が目立つかもしれませんが、最優先事項はいつでも違和感のない仕上がり。
オーナー様にとって、またその靴にとって、最適解は何かを常に考え続けています。

同じハーフラバー修理の例:
Roger Vivier(ロジェヴィヴィエ)の靴底修理|前方継ぎ足しとハーフラバー補強

JM Weston(JMウェストン)のローファー修理|劣化ソールに炭コルク充填とハーフラバーで再生


金台に掛けた靴にもう一方を重ねたポラロイド。作業場の空気感を切り取った一枚。

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