Edward Green(エドワードグリーン)Cadogan オールソール|マーティンオークバークレザー仕様

Edward Green(エドワードグリーン)Cadogan(カドガン)オールソール修理後のレザーソール Blog

エドワードグリーン カドガンのオールソール

Edward Green(エドワードグリーン)Cadogan(カドガン)オールソール修理前の全体写真

今回お預かりしたのは、相当履き込まれた エドワードグリーンのカドガン

それもそのはず、内側のロゴは旧ロゴの窓枠仕様。
年代としてはおそらく90年代後半頃の個体ではないかと推測しています。

Edward Green(エドワードグリーン)Cadogan(カドガン)オールソール前の摩耗したレザーソール

オーナー様のお話では、これまでにも何度かオールソールをされているとのこと。
ただ今回は接地面にしっかりと穴が空いてしまっており、ソール全体の交換が必要な状態でした。

エドワードグリーンの靴は当然ながら修理を前提に作られており、こうして長い年月を経ても履き続けられているのはメーカーとしても喜ばしいことではないでしょうか。

ウェストに見られた興味深い仕様

Edward Green(エドワードグリーン)Cadogan(カドガン)オールソール前のウェルトとコバの状態

先述の通り、この靴は何度かオールソールされているため、どこまでがオリジナルの仕様なのかは正直なところ判別が難しい状態でした。

ただ一点気になったのが、外側ウェストのウェルトのみ厚みが半分ほどに漉かれていたこと

もしこれが意図された仕様だとすれば、ウェスト部分に美しい丸みを持たせるための工夫なのかもしれません。
いわばビスポーク的な処理とも言える部分です。

ウェストの立体感を強調するために意図的にウェルトを落としている可能性もありますが、エドワードグリーンなら(トップドロワー仕様など)やりかねない気もします。
真相は闇の中…

こういう部分に想像が膨らむのも、古い靴を扱う面白さかもしれません。

マーティンオークバークレザー × ヒドゥンチャネル

Edward Green(エドワードグリーン)Cadogan(カドガン)ヒドゥンチャネル仕様のオールソール作業

今回使用したソールはドイツのMartin(マーティン)社オークバークレザー

レザーソールの中でも耐久性はトップクラスと言われている素材で、繊維の詰まりが非常に良いのが特徴です。

ただ、その分ヒドゥンチャネルなどの加工難易度は高め。
繊維が詰まっているということは、刃物の入りもシビアになります。

一度ミスすると振り出しに戻されてしまう工程なので、毎回かなり緊張する作業でもあります…

仕上がり

Edward Green(エドワードグリーン)Cadogan(カドガン)オールソール修理後の全体写真

今回は
マーティンオークバークレザーソール+同ダヴテイルトップリフトを使用し、つま先にはヴィンテージスチールを取り付けています。

ソール面はオリジナル同様ライトブラウン仕上げ。
ウェストは丸コバ、フロントはツメコバで整えました。

ピッチドヒールと飾り釘

Edward Green(エドワードグリーン)Cadogan(カドガン)オールソール後のピッチドヒール仕上げ

元々の仕様なのか、後年の修理で変更されたものなのかは分かりませんが、今回は修理前と同様ピッチドヒールにしています。

ヒールカップからトップリフトにかけてのラインが、軽いS字を描くよう意識して仕上げてみました。

Edward Green(エドワードグリーン)Cadogan(カドガン)ヒールの飾り釘仕上げ

また、意匠でもある飾り釘の配置も修理前と同様に再現しています。

この釘の並びをひと目見て「グリーンだ」と分かるあなた、
もう抜け出せない沼の住人ですね…

マーティンレザーのスタンプについて

ちなみに、マーティンレザーのロゴスタンプは銀剥きの工程でほとんど消えてしまいます。

今回も、うっすらとスタンプの面影が残る程度。惜しい気もしますが、工程上どうしても避けられない部分です。

それはさておき、こうして修理を重ねながら履き続けられる靴を見ると、革靴というものは単なる消耗品ではなく、時間とともに育っていく道具なのだと改めて感じます。

このカドガンも、また新しいソールとともに歩き始められます。
これから先もまだまだ活躍してくれることを願っています。

関連記事は下記リンク先をご参照ください。

Edward Green(エドワードグリーン)CHELSEA オールソール|意匠を崩さず、履き続けるための修理

Edward Green(エドワードグリーン)WESTMINSTER|半カラス仕上げに配慮したハーフラバー修理



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